サービスシステム運用課の二之宮です。
はじめに
とある実在するネットワークと、リーフ&スパイン・ネットワークの見た目が、パッと見、似ていたので、あてはめて確認してみました。
とあるネットワークの形

リーフ&スパイン・ネットワークの形

一見するとよく似てる
- とにかくパッと見が似ています。
- パッと見で、2層のリーフ&スパイン・ネットワークの特徴の 1つである「異なるスイッチに接続されているサーバー間の通信が、どのサーバー間も等しく 3つの中継機器を通る」に見えなくもないです。

実は全然違う
リーフ&スパイン・ネットワークとは
スパイン(背骨)スイッチとリーフ(葉)スイッチの 2層構造で、サーバー間の横方向の通信を高速化します。
低遅延、広帯域、高拡張性の特徴をあわせ持ちます。
RFC では、BGP を唯一のルーティング・プロトコルとして使用する、10万台以上のサーバーを支える大規模データセンターの設計と運用における運用経験をまとめた RFC 7938「大規模データセンターでのルーティングに BGP を使用する」で紹介されています。

違う点①
前述のとおり、例えば 2層構成のリーフ&スパイン・ネットワークの場合、異なるリーフ・スイッチに接続された機器間の通信は、どの機器間でも リーフ ─ スパイン ─ リーフ の 3つの中継機器を通ります。

対して、とあるネットワークは、スパイン・スイッチにあたる L3スイッチに横つなぎがあり、異なるリーフ・スイッチに接続された機器同士が通信する場合の中継機器が 3つだけでなく、4つの可能性があり、均一ではありません。

違う点②
リーフ&スパイン・ネットワークの場合、スパインもリーフも L3スイッチで、スパイン ─ リーフ 間は全リンク均等利用(ECMP: 等コスト・マルチパス)が前提となります。

無駄なく回線を使用しつつ、スパインのいずれかで障害が発生しても、残りのスパインを経由して通信が継続されます。
対して、とあるネットワークは、リーフ・スイッチにあたるスイッチが L2スイッチで、STP (スパニングツリー・プロトコル)によるシングルパスになっています。

物理的には 2台の L3スイッチに接続されていますが、論理的には、1台の L3スイッチとしか接続されておらず、障害発生時に接続を切り替える構成になっています。
おわりに
実在するネットワークにモデルとなるネットワークを当てはめてみると、異なる個所が見えてきて、元となるネットワークと、モデルとなるネットワークへの理解が深まり、面白かったです。
参考文献
- RFC 7938: Use of BGP for Routing in Large-Scale Data Centers
https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc7938.html