はじめに
こんにちは、サービスシステム運用課の末吉です。
2026年度がスタートしたため、本記事では2025年度に実施したバックボーン構成変更と、その後のトラフィック状況を振り返ります。
2025年度は、鹿児島〜福岡〜大阪間のバックボーンを100G化し、あわせて上流回線の見直しも実施しました。これにより、平常時のトラフィック増加だけでなく、イベント時の急激なトラフィック増加にも対応しやすい構成へ見直しています。
バックボーン構成変更
弊社ネットワークは鹿児島を中心に、東京・大阪・福岡の各POPを専用線で接続する構成を採っています。
近年のトラフィック増加に伴い、鹿児島〜東京間は2024年度に100Gへ増速しました。2025年度は続いて、鹿児島〜福岡間および福岡〜大阪間の回線を、2025年10月から11月にかけて100G化しました。
構成変更前

構成変更後
2025年度の見直しでは、大阪向け接続を鹿児島からの直結ではなく福岡経由へ変更しました。これは、近接拠点でトラフィックを交換する比率を高めつつ、拠点間接続の構成を全体最適の観点で見直すためです。
上流回線の見直し
専用線の増速にあわせて、上流回線の見直しも実施しました。近年はイベントや大型配信に伴い、短時間でトラフィックが急増することがあり、上流接続の帯域設計がより重要になっています。
2025年度は、近接拠点でより多くのトラフィックを交換できるよう接続構成を見直し、トラフィック増加に対応しやすい構成へ改善しました。
トラフィック状況
続いて、2025年度のトラフィック状況を見ていきます。
本記事では、公開しているネットワークマップ上の区分にあわせて、トラフィックを以下のように整理しています。
ネットワークマップ - 鹿児島のプロバイダSYNAPSE(シナプス)
- バックボーントラフィック:対外接続設備で観測したダウンロードトラフィック
- ユーザーリクエスト:加入者向け設備で観測したダウンロードトラフィック

なお、配信経路の違いにより、ユーザーリクエストがバックボーントラフィックを上回る場合があります。
トラフィック推移
2025年度の各月ピークトラフィックをグラフにまとめました。

年間を通してトラフィックは増加傾向にあり、イベント時には平常時を大きく上回るピークも見られました。2025年度にそれぞれ最大値を記録した日は以下の通りです。
- バックボーントラフィック:2025/11/24
- ユーザーリクエスト:2026/03/08
各拠点別トラフィック比率の変化

構成変更後は、福岡でトラフィックを交換する比率が高まりました。鹿児島に近い拠点でトラフィック交換を行う比率を高めることで、より効率的で安定したトラフィック制御につながります。
イベント時のトラフィック
最後に、2025年度に特徴的だったイベント時のトラフィックを紹介します。
2025/11/12 Windows Update

- 上のグラフは、翌11/13の増強前に観測した上流接続箇所のトラフィック推移です。08:05〜10:38ごろ、上流接続の一部で輻輳が発生しました。
- 動画配信イベントだけでなく、OSアップデートのような定期的な大規模配信に対しても、余裕を持った帯域設計が重要であることを再認識する事例となりました。
- 当該接続は翌11/13に増強を予定しており、本事象は増強直前のタイミングで発生したものでした。
2025/11/24 スポーツイベント配信(那須川天心 vs 井上拓真戦)

- 上のグラフは上流接続箇所のトラフィック推移です。回線増強により、従来より大きなトラフィックにも対応できるようになりました。
- バックボーン側で2025年度最大トラフィックを記録しました。
- 増強後の構成により、輻輳することなく安定して処理できました。
2026/03/08 国際試合配信(WBC2026)

- ユーザーリクエストが2025年度最大トラフィックを記録しました。
- ユーザー向けトラフィックが大きく増加したイベントでしたが、バックボーン全体としては安定して処理できました。
まとめ
2025年度は、バックボーンの100G化と上流回線の見直しにより、増加するトラフィックへの対応だけでなく、近接拠点でのトラフィック交換比率向上も実現できました。
特にイベント時のピークトラフィックに対して、構成見直しの効果を確認できたことは大きな成果です。今後もトラフィック動向を継続的に観測しながら、安定した接続品質を提供できるようバックボーンを改善していきます。