技術部システム開発課の蔵坪と申します。
弊社では、イントラ内のサーバーで、Windows Server 2012を利用しておりましたが、サポート終了の2023年10月が近づいてきましたので、今期Windows Server 2022にリプレースすることになりました。
Windows Server 2022を検証している時に、Windows Admin Centerというツールの存在に気づき、今回どんなことができるのか、試してみました。
Windows Admin Centerとは
Windows Admin Centerは、Webブラウザベースの画面で複数のサーバーを統合的に管理できるツールです。
今回検証した構成
Microsoftのサイトで紹介されているゲートウェイサーバー方式を試してみました。
インストール
インストールは簡単でした。以下のサイトからダウンロードして、ゲートウェイサーバーでインストーラーを実行するだけでした。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/manage/windows-admin-center/overview
インストール完了後、ゲートウェイサーバーにWEBブラウザでアクセスします。
デフォルトで、ゲートウェイサーバー自身が登録されていました。今回ゲートウェイサーバー自体がADに参加済みでしたので、認証はADアカウント経由になり、特に設定は必要ありませんでした。
サーバーに接続
ゲートウェイサーバー自身に接続してみます。
概要でサーバーの各種情報や、リソースの使用率が表示されます。また、再起動やシャットダウン等も可能となっております。
ツール上から、操作できる多岐にわたっております。
機能一覧
機能 |
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概要(リソース使用率の表示/再起動/シャットダウン/etc) |
Azure Kubernetes サービス |
Azure ハイブリッド センター |
Azure Backup |
Azure File Sync |
Azure Monitor |
Azure Security Center |
PowerShell |
イベント |
インストールされているアプリ |
サービス |
システム インサイト |
スケジュールされたタスク |
セキュリティ |
デバイス |
ネットワーク |
パケット監視 |
パフォーマンス モニター |
ファイアウォール |
ファイル & ファイル共有 |
プロセス |
リモート デスクトップ |
レジストリ |
ローカル ユーザーとグループ |
記憶域 |
記憶域の移行サービス |
記憶域レプリカ |
更新プログラム |
証明書 |
役割と機能 |
サーバーの追加
サーバーの追加も簡単です。トップ画面より、追加ボタンをクリックし、サーバーのアドレスと認証情報を登録するだけになります。
以上で、追加したサーバーに接続が完了し、Windows Admin Centerによる管理が可能になります。
旧サーバーOSへの接続
Windows Admin Centerでは、旧サーバーOSの場合、いくつか準備が必要になります。
今回、Windows Server 2012と古いOSでしたので、以下のMicrosoftのドキュメントに通りに、追加インストールを行いました。
さいごに
今まで統合管理ツールをいくつか利用したことがありますが、Windows Admin Centerは、構築が非常に簡単でした。管理されるサーバーOSに、エージェントの追加インストールが不要であるということは、非常にメリットが大きいと感じました。
また、サーバー管理者としては、よく使うインタフェースが網羅されているなと感じました。今までは、何かあった時はRDPで接続してサーバーの内容を確認していましたが、ある程度、Windows Admin Center経由だけでサーバー管理が可能そうです。
今期構築するWindows Server 2022の環境では、採用してみたいと思いました。