開発課の田畑です。
今回はシナプスのブランドカラーを決めた話を書きたいと思います。
半年ほどブランドカラーを決定するためチームとして活動していまして、先日シナプスのブランドカラーが決定しました。
以前ブランドカラーをピンクにしていたこともありますが、中途半端に利用していたため定着しませんでした。
現在はロゴを置くことを考慮して、シナプスの公式サイトは白ベースの無難なデザインを採用しています。
印刷業界経験者である田中というスタッフがいるのですが、以前からシナプスのブランドカラーがきちんと決まっていないことを憂えていました。
チラシや販促物を作成してもいまいち統一感がないのです。
「これではダメだ!シナプスの魅力を伝えるにはブランドカラーがなくては…!」
そこで社長へ直談判し、色のチカラチームを結成。
メンバーは以下の4人。
- リーダー田中(チラシ制作・印刷物担当)
- 蔵屋(チラシ制作・印刷物・写真関連担当)
- 有馬(イラスト担当)
- 私、田畑(ウェブデザイン担当)
各自、自分の業務を持ちつつ、色のチカラチームとしてブランドカラーを検討していくことになりました。
ブランドカラーとは
ブランディングとは会社としての共通のイメージをユーザに認識してもらうためのマーケティング手法になります。
直接的な会社の名前はなくても、形や色、音楽、キャラクターなど様々な要素からその会社がイメージできるように露出していくと言うことです。(例えば犬、浦島太郎、など)
企業は自社のイメージを認識してもらえるようにCMや販促物などで繰り返し同じものを露出してユーザーへアピールしています。
そしてそのブランディングの中でも会社や商品のイメージを象徴する「色」は、とても重要な役割を果たしています。
ブランドカラーとして認識してもらえれば社名を見なくてもその色を目にすることで「あ、シナプスだ!」とイメージしてもらうことができます。
スタッフ全員にアンケート
まずスタッフ全員にアンケートを取りました。
シナプスに関わっている一人一人が、シナプスを作っていきます。
過去・現在・未来において、どんな気持ちを持って働いているのかについて感情面に焦点を当てて答えてもらいました。
今回感情に焦点を当てたのはまず感情(喜怒哀楽)があってから人は行動を起こすからです。
アンケートの設問は色の力メンバーで考えました。
設問の内容は以下のような感じです。
設問例:【過去について】今までシナプスで色々な感情を持って働いてきたと思いますが、ひっくるめてどの感情が主に浮かんできますか。 以下から当てはまるものを2つ選んでください。
- 喜び
- 安心
- 不安
- 悲しみ
- 怒り
- 何も感じない
- やりがい 等
正直な気持ちを答えてもらうために無記名で回答してもらいました。 過去・現在・未来それぞれ3〜5問くらいの設問です。
マインドマップに書き出し
数日後、集まった回答をマインドマップに書き出しました。
分析しやすいように、それぞれの回答をジャンルごと(気持ち・業務・経営・待遇・ツール など)にまとめます。
その中でも多数の人が答えていた部分を、問いの回答の傾向としてまとめました。
以下のような回答の場合「チャレンジ精神」という風に解釈します。
【未来 - Q1】これから何十年も続く会社として存続させるには、どういう気持ちで仕事に取り組めばいいと思いますか?
- ワクワクと楽しむ気持ち。
- 新たなことへチャレンジする気持ち。
- 向上心を持つこと。
- 前例や失敗にとらわれず、100個挑戦して5個成功すればいいというスタンス。
→チャレンジ精神
未来についてのスタッフの気持ち
その中でも未来についてのスタッフの気持ちを重要視することにしました。
未来(目標)をはっきりと定めることで、それに向かって進むことができます。 こう変わりたい!こうなっていきたい!という意識が共有できるからです。
- 【未来 - Q1】これから何十年も続く会社として存続させるには、どういう気持ちで仕事に取り組めばいいと思いますか?
回答傾向:チャレンジ精神 柔軟さ 前向き 主体性 - 【未来 - Q2】さらに多くの鹿児島のお客様へ喜んでもらえる会社へ発展させるのに、今の会社に足りないと考えるものは何ですか?
回答傾向:認知 行動 人材 - 【未来 - Q3】あなたが働くシナプスの未来として抱きたい感情は以下のどれですか?
回答傾向:楽しみ、好奇心、安心、信頼
1回目提案
リーダー以外の3人で未来についての【未来 - Q1】〜【未来 - Q3】を分担して提案することにしました。
人が色を見たときに感じる印象は様々ですが、ある程度は共通点があるので、各回答の感情に当てはまる色を見つけます。 色に対するイメージや感情についての書籍やサイトはいろいろありますが、以下のサイトが参考になると思います。 www.ncd-ri.co.jp
他にも、使いやすさ、サイトに採用したときはどうか、ロゴと重ねた場合はどうなるかなどを考慮して考えます。
やり直し…
【未来 - Q1】
情熱・内なる想い・マグマ、活力・前向きな気持ちが行動に影響を与える
「赤」「オレンジ」
【未来 - Q2】
提案1:笑顔が次の笑顔に繋がり成長していくシナプスを目指したい
「黄」 「緑」
提案2:お客様の笑顔のために常に変化し続ける新しいシナプスを目指したい
「黄」 「白」「青」
【未来 - Q3】
提案1:信頼されるシナプスを目指すプロフェッショナルでありたい 「楽しさ」「ワクワク」をお客様へ提供していきたい
「青」「黄」
提案2: 安全快適なネットワークを提供し、チャレンジ精神を忘れずフレッシュな気持ちを持ち続けたい
「エメラルドグリーン」
上記のような内容でカラーの提案をしましたが
- 各人の好みに走り過ぎ(提案者の気持ちを込めすぎた)
- 個人の好みではなく、アンケート結果から導き出したい
ということで、再提案することになりました。
社長からは
- アンケート【未来 - Q3】「シナプスの未来へ抱きたい感情」をテーマにしたい。
- 「インターネットで、鹿児島の毎日を笑顔にする」という経営理念を反映させたい。
という希望があったので、それを取り入れて案を練り直していきます。
2回目提案
今回はアンケート【未来 - Q3】をベースに提案内容を考えていきます。
「シナプスの未来へ抱きたい感情」で挙がっていたのは「楽しみ」「好奇心」「安心」「信頼」の4つのキーワードです。
そして経営理念では「インターネットで、鹿児島の毎日を笑顔にする」がキーフレーズになっています。
そこから、「楽しみ」「好奇心」「安心」「信頼」の気持ちを持ったSYNAPSE(スタッフ)が、インターネット(シナプスのサービス)を提供することにより、鹿児島を笑顔にしていきたいという未来理想図を描きました。
その図を基に4人全員で提案することにしました。
発想のベースが同じなので、どれをとっても総合的な意味合いは同じになります。
【提案1】オレンジ×緑
- メインカラー:「笑顔・楽しみ・好奇心」の黄色と「笑顔・幸せ・優しさ」のピンクをかけ合わせたオレンジ。シナプスは鹿児島の笑顔・幸せの為に常に前進していきたい。
- サブカラー:ベースの黄色に青を加え「信頼・安心」を表現。新緑のような緑は新芽のイメージもあり、成長していくワクワクの意味も込める。
【提案2】ピンク×緑
- メインカラー:経営理念でもある「インターネットで鹿児島の毎日を笑顔にします」の特に笑顔部分をつかさどるピンク。鹿児島の皆さんを笑顔にしたいという思いと、スタッフも笑顔で働きたいという思いが複合。
- サブカラー:アンケートから導き出した、シナプスに必要なものたちを現した色である、黄色と緑を混ぜた黄緑。黄緑そのものにも「成長・これから伸びていくエネルギー・萌芽」の意味もあり、スタッフの成長・主体性を意味している。
【提案3】オレンジ
- 「楽しみ」「好奇心」から導き出された黄色、「安心」「信頼」から導き出されたピンクの二つを掛け合わせるとオレンジになる。 また、シナプスの経営理念である「インターネットで鹿児島の毎日を笑顔にします。」の「笑顔」からはオレンジを導き出せる。
【提案4】エメラルドグリーン×黄
- メインカラー:信頼されるシナプスを目指して安心なインターネット環境を提供したい。知的好奇心を持ち続け、新しいことへもチャレンジできるプロフェッショナルでありたい。
- サブカラー:お客様の笑顔からイメージされるピンクと鹿児島と楽しみの黄色をミックス。オレンジよりの黄色は親しみや南国の暖かさも表す。シナプスのサービスでワクワクして欲しい。鹿児島に笑顔の輪が広まって欲しい気持ちを表現。
ブランドカラー決定!
社長・部長・課長を含め話し合った結果、【提案4】のエメラルドグリーン×黄になりました。
若干色が濁っているので微調整をかけて、以下の色となりました。
こちらがシナプスのブランドカラーとなります。
カラーに込めた思い
スタッフの思いと経営理念を込めたことで、単色ではなく2色を掛け合わせた色となりました。
そのため赤や黄色と単純に表現できるカラーではないので、それぞれにカラー名をつけることになりました。
それぞれのカラーの持つ意味合いは以下のようになります。
メインカラーについて
青=安心・信頼
スタッフが抱いていたい感情でありインフラを担う会社としても大事なテーマ
黄=好奇心
知的探求心を持ち、新しいことにもチャレンジし続けることでプロフェッショナルでありつづけるという信念を表したい。
この二色「青」「黄」を混ぜると以下の色になりました。
未来へと次の一歩を踏み出す意味を込めてシナプスネクストブルーと命名しました。
サブカラーについて
ピンク=笑顔
シナプスからのサービスによって、まごころや喜びを感じてもらい、お客様に満足して笑顔になっていただきたい。
黄=楽しみ・鹿児島
南国鹿児島のあたたかいイメージや、自分たちも「楽しみ」を持って仕事をしていきたい気持ち、お客様にもシナプスサービスで「楽しみ」を持ってもらいたい。
この二色「ピンク」「黄」を混ぜると以下の色になりました。
喜びや楽しみの意味を込めてシナプスハッピーイエローと命名しました。
用紙によって発色が違うので、CMYKを10%程度違わせたものを何パターンか印刷して、目視で色が近いものを探し出し、印刷物を頼むときにはどのCMYKの%で指定するか決めました。
現在、封筒やのぼりなど、色の変更が必要なものの書き出しを行っています。
今回のブランドカラーはスタッフの思いを結集して作り上げたものです。 色の持つ意味をしっかりと踏まえたうえで使っていきたいと思います。 シナプスネクストブルーとシナプスハッピーイエローを見かけたら「あ、シナプスだ!」と思っていただけるように頑張っていきたいと思います。